フェイスブックでミツバチ情報

facebookでは友人,知人が「いいね」をしたり,リンクをしたサイトを自動的に見る機会があります.ミツバチ関係者経由で私もいくつか興味深い外国のミツバチ関係サイトを楽しむようになりました.Beekeeping PhotographyとALICILIKをご紹介します.

 Beekeeping Photography は名前そのまま,ミツバチや養蜂風景の写真が各国からアップされるサイトです.先日はロンドンで家屋と道端の壁をキャンバスにしてミツバチやマルハナバチの生き生きとした絵をクリストファー・ジョブソンというアーチストが描いたというニュースでした.壁絵はミツバチの窮状を多くの人に知ってもらおうと活動するグループの企画でした.写実的な絵で,写真を参考にしたのでしょうが,ミツバチに親しんでいる人の関与が分かる,とても自然な飛行中の姿がおおくて,好感が持てました.
 もう一つはトルコの養蜂が写真や動画でアップされる ALICILIK です.昨年アジア養蜂研究協会の大会でトルコ南西部,東地中海に面したアンタルヤに行き,会議と見学旅行などでトルコが素晴らしい養蜂大国であることを実感しました.養蜂の歴史はとてもながく,アルコールを飲まないイスラム圏では甘味が大量に消費され,オスマン帝国時代に養蜂は別格の扱いでした.現代でも人々の暮らしにハチミツは深く根ざしているようです.
 トルコ北東部は世界の商業養蜂で多く使われる主要なセイヨウミツバチ系統のひとつ,コーカシアンの原産地に近く,寒さに強いこの亜種をつかう伝統養蜂がいまも残ります.欧州の養蜂家たちは自分たちがすでに失った昔の養蜂技術がみられるとの思いからか,トルコの伝統養蜂見学にとても熱心です.いっぽう,海岸地域とアナトリア高原の高低差を利用した移動養蜂や,優良な女王蜂を大量に生産し,国内に十分いきわたらせる方針のもと,女王蜂養成が大規模に行われるなど,現代養蜂はほかの養蜂大国と肩を並べます.
 養蜂に適した環境で大規模養蜂を,比較的人手も多く使いながら精力的に進める様子など,日本の養蜂家の丁寧な扱いとはかなりちがう養蜂スタイルを見られます.トルコ語はわからなくても養蜂家の作業なら何をやっているのかだいたい理解できて,いつもたのしませてもらっています.
Beekeeping PhotographyとALICILIK,皆さんも機会があればご覧になりませんか.