サクラメントの養蜂家を百万ドル相当の巣箱窃盗容疑で逮捕 ②

写真は同じバラ科ですがサクラの仲間です.アーモンドはバラ科モモ属で,開花時に葉はまだあまり開かず,サクラより花柄がみじかい.花の中心部の紅色が濃いものが多く,枝に多数の花がびっしり並んで咲くところは一重のモモやアンズに似ています.

NBCニュースの報道では,ある養蜂家からトベレチノフ容疑者の養蜂場にロイド・カンニフ氏の巣箱があるとの通報をうけたのが進展の突破口となりました.捜査陣は高速道路沿いの放牧地を捜索,4月28日に排水施設に隠された仮設蜂場で100群以上の世話をするトベレチノフ容疑者をついに発見,フレズノ郡保安官事務所のアンドレス・ソリス農業犯罪担当官は「養蜂家は巣箱に独自の目印をつけるものだが,トベレチノフの器材にはそれがなかった.盗難車を分解して,部品を売る店の養蜂具版といったところさ.あらゆるところに,何もかもごちゃ混ぜに散らばっていたよ」とのべました.

モンタナ州の養蜂企業,ビーラインハニー社のカンニフ社長には,一度失った蜂群とパレットなど器材の一部が今回の捜査によりもどりました,昨年被ったCCDによる損失を補おうと願って,ミツバチをカリフォルニアに運んだのです.大量の巣箱は昨年12月にモンタナ州ショートーの本拠地から,まずカリフォルニア州北部のある村落に送られて,さらにその後フレズノのアーモンド農園にトラックで搬入される予定でした.地元モンタナのグレイト・フォールズ・トレイビューン紙によれば,蜂群窃盗被害に遭った当時カンニフ氏は,窃盗団が平床トラックで北カリフォルニアのある場所からパレット122台ぶんの巣箱を持ち出した.40万ドル以上の価値のミツバチが失なわれたと述べています.

捜査の進展をうけて,カンニフ氏は空路フレズノに急行,盗まれた蜂群のうちの622群と大部分のパレットを再び手にしました.パレットは塗装され,別の養蜂会社の名前がつけられていました.回収された蜂群は広い施設内で他の蜂群と混在していたので,別系統と交配,ミツバチヘギイタダニを移され,他の蜂病に感染などの可能性があるとのこと.「とんでもない悪夢でした.数群のミツバチは元気そうに見えますが,大部分はそれほど良い状態ではありません」と,カンニフ氏はロサンゼルスタイムズに語りました.

背後に大規模なウクライナ・ロシア系犯罪組織の存在を疑われるトベレチノフ容疑者ですが,1万ドルを支払い保釈されました.本件は地元警察の手を離れ,FBI連邦捜査局の事件となるそうです.